"Login Challenge" は iOS アプリのログイン画面を題材にコードをリファクタリングし、理想の設計の実現を目指す チャレンジです。
本リポジトリには、 Fat View Controller (UIKit) / Fat View (SwiftUI) で実装された iOS アプリのプロジェクトが格納されています。このアプリの挙動を変えずに、理想の設計にコードを書き換えて下さい。元のコードにはテストが書かれていません。テストが書きやすい設計を実現し、テストを導入することも目指しましょう。
Xcode 13.2 以降で LoginChallenge.xcworkspace ( xcodeproj でないことに注意❗)を開き、ビルド・実行して下さい。特別なセットアップは必要ありません。
本アプリは次の二つの画面からなります。
- ログイン画面
- ホーム画面
ログイン画面では ID とパスワードを入力し、ログインボタンを押すことでログイン処理が実行されます。ログインに成功するとホーム画面に遷移します。
ログインには、次の ID およびパスワードを利用して下さい。
| ID | パスワード |
|---|---|
| koher | 1234 |
その他にログイン画面が満たすべき仕様は次の通りです。
- ID とパスワードのいずれかが入力されていないときにはログインボタンを無効化する。
- ログイン処理中は ID およびパスワードの入力と、ログインボタンを無効化する。
- ログイン処理中は Activity Indicator を表示する。
ActivityIndicatorViewControllerが提供されており、これをpresentすれば良い。
- ログインに失敗した場合はアラートを表示する。
- エラーにはログインエラー、ネットワークエラー、サーバーエラー、その他のエラーの 4 種類がある。種類に応じて適切なエラーメッセージを表示する。
ホーム画面はログインに成功したユーザーの情報を表示します。リロードボタンを押すとユーザー情報の再読み込みが、ログアウトボタンを押すとログアウト処理が実行されます。ログアウトが完了するとログイン画面に遷移します。
その他にホーム画面が満たすべき仕様は次の通りです。
- ユーザー情報のロード中はリロードボタンを無効化する。
- ロードに失敗した場合はアラートを表示する。
- エラーには認証エラー、ネットワークエラー、サーバーエラー、その他のエラーの 4 種類がある。種類に応じて適切なエラーメッセージを表示する。
- 認証エラーの場合にはアラートを閉じた後でログイン画面に遷移する。
- エラーには認証エラー、ネットワークエラー、サーバーエラー、その他のエラーの 4 種類がある。種類に応じて適切なエラーメッセージを表示する。
- ログアウト処理中は Activity Indicator を表示する。
LoginChallenge.xcworkspace は次の三つからなります。
LoginChallengeEntitiesAPIServices
Entities と APIServices は Swift Package になっており、 APIServices が Entities に、 LoginChallenge は両方に依存します。
アプリ本体です。本チャレンジの主な修正対象です。修正対象となるのは次の二つです。
- LoginViewController.swift
- HomeView.swift
LoginViewController.swift はログイン画面に、 HomeView.swift はホーム画面に相当します。前者は UIKit で、後者は SwiftUI で実装されているため、 UIKit で作られたアプリと SwiftUI で作られたアプリの両方のリファクタリングに取り組むことができます。どちらも Fat View (Controller) として実装されています。このままではコードの見通しが悪く、テストを導入するのも難しいため、理想の設計に作り変えましょう。
SwiftUI に馴染みのない人向けに、 UIKit で実装された HomeViewController.swift も用意されています。 SwiftUI での開発が難しい方は HomeViewController のリファクタリングに取り組んで下さい。
HomeViewController を利用する場合は、 LoginViewController から HomeViewController に遷移させるために、 LoginViewController.swift 中の遷移に関するコードを次のように修正して下さい。
// HomeView に遷移。
- let destination = UIHostingController(rootView: HomeView(dismiss: { [weak self] in
- await self?.dismiss(animated: true)
- }))
- destination.modalPresentationStyle = .fullScreen
- destination.modalTransitionStyle = .flipHorizontal
- await present(destination, animated: true)
+ //let destination = UIHostingController(rootView: HomeView(dismiss: { [weak self] in
+ // await self?.dismiss(animated: true)
+ //}))
+ //destination.modalPresentationStyle = .fullScreen
+ //destination.modalTransitionStyle = .flipHorizontal
+ //await present(destination, animated: true)
// HomeViewController に遷移。
- //performSegue(withIdentifier: "Login", sender: nil)
+ performSegue(withIdentifier: "Login", sender: nil)なお、 HomeViewController は HomeView と比べると若干機能が足りませんが、リファクタリングの本質には影響ありません。足りない機能は次の二つです。
- ロード中のプレースホルダー表示
- URL タップ時に Web ページを Safari で表示
アプリ内で利用する型を提供します。具体的には User 型と各種エラー型が提供されます。
ユーザー情報を表す型です。
struct User: Identifiable, Codable, Sendable {
let id: ID
var name: String
var introduction: String
struct ID: RawRepresentable, Hashable, Codable, Sendable
ExpressibleByStringLiteral, CustomStringConvertible {
let rawValue: String
}
}次の 4 種類の型を提供します。
| 型 | 説明 |
|---|---|
AuthenticationError |
認証エラー。未ログインやログイン後のトークン期限切れで発生する。 |
LoginError |
ログインエラー。ログイン時に ID またはパスワードが正しくない場合に発生する。 |
NetworkError |
ネットワークエラー。通信に問題が生じた場合に発生する。 |
ServerError |
サーバーエラー。サーバーサイドでエラーが生じた場合に発生する。 |
サーバーと通信して API を叩き、結果を取得します。サーバーとの通信は APIServices にラップされているため、本チャレンジの中でサーバーと通信するためのコードを書く必要はありません。 APIServices は次の二つの型を提供します。
AuthServiceUserService
これらの実装は API を叩いているふりをしているだけで、実際には通信をしていません。 1 / 2 の確率でランダムにエラーが発生するように実装されています。デバッグのために、必ず成功/失敗させたい場合には APIServices のコードを修正することで簡単に実現できます。たとえば、次のようにコードを修正することで必ず処理を成功させることができます。
- guard Bool.random() else {
+ guard true else {
if Bool.random() {
throw NetworkError(cause: GeneralError(message: "Timeout."))
} else if Bool.random() {
throw ServerError.internal(cause: GeneralError(message: "Rate limit exceeded."))
} else {
throw GeneralError(message: "System error.")
}
}AuthService はログインおよびログアウトのための API を提供します。
enum AuthService {
static func logInWith(id: String, password: String) async throws
static func logOut() async
}なお、 AuthService が enum なのは、インスタンスを生成せず、 AuthService.logOut() のように static にメソッドを呼び出すことが想定されているためです。
また、 logOut メソッドに throws が付与されていないのは、 API を叩く過程でエラーが発生しても、ローカルのトークンを破棄してログアウトするからです(前述のように実際には通信しておらず、そういう体(てい)の設計です)。
UserService はユーザー情報を取得するための API を提供します。
enum UserService {
// 現在ログイン中のユーザーの取得
static func currentUser() async throws -> User
}未ログインの状態、またはトークンが期限切れの状態で UserService のメソッドを呼び出すと AuthenticationError が throw されます。トークンはログイン後 30 秒で期限切れとなるため、ホーム画面でログイン後 30 秒が経過してからリロードボタンを押すと AuthenticationError を発生させることができます。



